舌を出してる女性舌のがんと書いて「舌がん」は、その名前の通り舌にがん腫瘍が形成されます。

口の中に発生するがんの約50%~60%は、舌がんであるというデータがあります。女性よりも男性の発症率が高く、発症する年齢の平均は50歳~70歳代です。(参照:国立がん研究センター「舌がん」)

しかし、若いから安全というわけでもなく、稀にではありますが20歳~30歳代の層にも発症例が報告されています。

舌にできるがんであるため、鏡で自分の舌を見て異常に気づくことができ、がんの中では比較的早期の発見が可能となっています。

また、自分では気づかなくても歯科治療を受けているタイミングで指摘されることも少なくありません。

それでも早い段階で舌がんによる異常に気づくのは、患者の3分の2であり、残りの3分の1の人は何らかのシグナルを見逃していることになります。

日頃から口の中や舌の状態に気を配るクセをつけることで、早期発見と早期治療を実現できるでしょう。

全種類のがんを確認したい方へがんの種類・症状・治療方法まとめ

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舌がんの原因

診断結果

舌がんの発症する原因については、現在の医療技術や研究をもってしても、はっきりと解明されてはいません。

原因となるのではないかと推測されているのは以下の4つになります。

  • 過剰な喫煙や飲酒の習慣
  • 虫歯の放置による歯のかみ合わせの悪さ
  • 治療を受けず尖ったままの欠けた歯の先端が舌に当たる刺激
  • 合っていない入れ歯や歯の治療痕の刺激

喫煙の習慣がある人では、特に葉巻・パイプなど、タバコの成分が口の中に残りやすいタイプの道具で煙を吸っている人に多く見られるとされています。(参照:厚生労働省eヘルスネット情報提供)

しかし、タバコに含まれる化学物質そのものが刺激となり、がんを誘発しているという説もあるため、これらの道具を使用した喫煙ではない場合でも注意しなければなりません。

特に、飲酒と同時に喫煙をする人に関しては、タバコに含まれる有害物質を体内に取り込みやすい状態になります。

一方、女性の舌がん患者のデータを見てみると、必ずしも飲酒や喫煙の習慣を持っているわけでもなく、あくまでも「舌がんを誘発しかねない原因の1つ」に数えられるに過ぎません。

しかし、日頃から飲酒・喫煙が過剰かもしれないと自覚している場合には、飲酒量やタバコの本数を減らす心がけが予防に繋がると言って良いでしょう。

また、虫歯などの異常が見られる歯の治療を早めに進めることもポイントとなります。

他のがんと違い口腔がんは自分でも簡単に見ることができる場合があります。月に1回でも鏡の前でチェックして早期発見を目指しましょう。(参照:日本歯科衛生士会「葉とお口の健康情報」)

舌がんの症状

吐きそうになる女性

最も特徴的な舌がんの症状は舌のふちにできるしこりでしょう。

舌がんによるしこりは舌の真ん中や先端部にできることは稀とされていますが、決してゼロではないため、注意して観察してみましょう。

症状が初期の段階では、痛みや出血といった明らかな異常を伴わないことが多く、あくまでしこりなので舌がんであるとは気づきにくいケースが多いです。

色も周りに比べ白っぽいため、人によっては口内炎と判断する人もいることでしょう。

口内炎も腫瘍の一種なので、この段階では見分けがつきにくいこともあります。

治りが遅い、だんだん大きくなっている気がする、激しい痛みや出血を伴っているなどの場合は、早めに医師の判断を仰ぐことが早期発見に繋がるかもしれません。

検査と診断

診断イメージ

舌がんと確定するために行われる検査には、おおまかにわけて以下2つの方法があります。

  1. 細胞診・組織生検
  2. MRI・CT検査

どちらも高い精度でがんの確定ができ、非常に重要な検査です。

1.細胞診・組織生検

舌がんが発生していると見られる部分の組織を軽くこすって採取し、顕微鏡で観察する検査です。

細胞診は、がんの疑いを確定するための検査としてだけではなく、がん検診の場においても用いられる検査法です。

組織生検はもう少し踏み込んだ検査方法で、がんが疑われる部分だけではなく、周囲の組織も採取して観察します。

がんの確定、そして、そのがんが悪性かどうかを的確に判断することができます。

2.MRI・CT検査

MRIは磁気の力を用い、人体を多角的に観察することができる検査で、がん検査だけではなくあらゆる検査において活躍するので名前を知っている人も多いでしょう。

CTは一度エックス線撮影した画像データに対し、コンピュータによる処理を施し、人体内部の細かな部分を観察・確認する検査方法です。

MRIもCTも、がんがどの程度広がっているのか、リンパへの転移は見られるかの確認が可能であり、また、手術を決定した際に切除する範囲を決定するためにも用いられます。

舌がんの病期(ステージ)と生存率(余命)

チェックボックスにチェックを入れる医者がんには進行度によって「ステージ」というものがあります。ステージは0から4(Ⅳ)まであり、この章では舌がんにおけるステージⅣまでの情報について見ていきます。

がんの進行度はTMN分類と呼ばれる分類法が用いられており、がん細胞の大きさ・広がり・リンパ節への転移の状況・他の臓器への転移の状況によって分類されるものです。(参照:日本赤十字社「舌がんの病期」)

ステージにより生存率などに差がありますが、舌がんの場合はそれぞれどのような生存率になっていくのでしょうか。

検査、治療など、がんへの不安はさまざまにありますが、この章では、舌がんのステージ別生存率について見ていきましょう。

ステージ0(0期)と生存率(余命)

ステージ0は、がん細胞が上皮細胞内にのみとどまっており、リンパ節などへの転移は見られない状態のことです。

いわゆる初期症状であり、ステージ0での5年生存率は全てのがんにおいて80%を超えています。

つまり、この段階での早期発見と早期治療ができれば、8割の人の命が助かるわけです。

日頃からの検診と舌の状態のチェックが、いかに重要であるかがわかります。

ステージⅠ(Ⅰ期)と生存率(余命)

がんの大きさが2cm以下であり、なおかつリンパ節への転移が見られない場合は、ステージⅠとなります。

ステージ0よりは、がんの細胞が大きく、上皮細胞内からはみ出して筋肉層まで広がっていますが、そこでとどまっているのでリンパ節への広がりはありません。

ステージⅠも、がんの初期段階であるため、この段階で早期発見と治療ができれば生存率は高くなります。

ステージⅡ(Ⅱ期)と生存率(余命)

がんの大きさが2cm~4cmにとどまっており、なおかつリンパ節への転移が見られない場合は舌がんのステージⅡとなります。

基本的にステージ0~ステージⅡまでのがんは良性の腫瘍であり、この段階での生存率も比較的高いものとなるでしょう。

ステージⅢ(Ⅲ期)と生存率(余命)

がんの大きさが4cmをこえる場合や、2cm以下であってもリンパ節への転移が見られる場合はステージⅢとなります。

がんの腫瘍が広がりを見せている状態で、適切な治療を速やかに施す必要があります。

ステージⅣ(Ⅳ期)と生存率(余命)

がんの大きさが4cmを超えたり、もしくは2cm以下であってもリンパ節に転移していたり、舌の周囲にまでがんが広がったりしている場合はステージⅣとなります。

ステージ0~Ⅱのがんは生存率が高く、ステージが進むにつれて下がっていきます。

ステージが低ければ低いほど生存率は高いというのが基本的な考え方ではあるものの、治療後の再発で苦しめられるなどの危険性は伴っているため、必ずしも安心できる目安ではありません。

ステージ別の症状と生存率一覧

ステージ 症状の状態 5年生存率
0(0期) 80%以上
Ⅰ(Ⅰ期) 約80%
Ⅱ(Ⅱ期) 約70%
Ⅲ(Ⅲ期) 約60%
Ⅳ(Ⅳ期) 約30%
ステージ別の5年生存率は「がん研有明病院」を参考に算出

治療法

薬

舌がんの治療法の第一選択は、手術です。その他、多くのがん治療と同じように、放射線治療、化学療法などが用いられます。

早期発見と早期治療が可能だった場合、がんのできている部分のみを切除する手術を行うことになりますが、がんが広がりを見せている場合は、舌を半分以上切除する可能性もあります。

舌がんの治療にまつわる不安や疑問点の解消のヒントのためにも、この章ではどのような手術がおこなわれるのか、手術以外の治療法はどのような内容なのかを見ていきましょう。

ここでは主な6つの治療法を解説します。

  1. 手術(外科療法)
  2. 抗がん剤治療
  3. 免疫細胞治療
  4. 放射線療法
  5. 陽子線治療
  6. 重粒子線治療

1.手術(外科療法)

手術2

舌がんの手術方法には、舌部分切除術、舌半切除術、舌亜全摘出手術、舌全摘手術があります。

舌部分切除術

舌がん治療の手術法では最も軽い手術と言えます。がんができている部分のみを切除するもので、日常生活での舌の欠けによる障害はほとんどありません。

初期段階の舌がんに対し有効な手術法となります。

舌半切除術

舌の真ん中近くまで、がんが広がってしまった場合に用いられる方法です。

舌亜全摘手術と比較すれば、舌の欠けによる障害も少ない傾向がありますが、舌部分切除術よりは違和感があるでしょう。

舌亜全摘手術

舌の半分以上が手術によって切除される方法です。

がんの広がりが大きく、舌部分切除術や舌半切除術では対応が不可能な場合に選択されます。

舌全摘手術

文字通り、舌を全部切除する方法です。この方法では、舌を再生する再建手術があわせて用いられるでしょう。

柔らかな舌の組織と似ている皮膚組織、もしくはお腹の筋肉を移植するなどで舌の再建が試みられます。

また、近年では、歯肉の組織を培養して移植するなどの方法もあります。

舌亜全摘手術と舌全摘手術は、治療後の発音、食べ物の飲み込みなどにどうしても障害が生じますが、食べ物・飲み物の風味を感じるための味覚は残ることがほとんどです。

2.抗がん剤(化学療法)

タブレット

ステージⅢ、Ⅳの舌がん治療で用いられることの多い方法で、仕組みとしてはがん細胞に栄養を送っている動脈に抗がん剤を流し、がん細胞の増殖を抑制しようとするものです。

抗がん剤治療はこれのみが用いられることは少なく、ほとんどは放射線治療と共におこなわれます。

3.免疫細胞療法

セキュリティ

人間が生まれながらに備えている免疫力を強化し、がん細胞のみを攻撃するように仕向ける治療法です。

ここで言う免疫力とは、がん細胞への攻撃力であり、この治療によって、正常な細胞への影響を出さずにがん細胞のみを退治するというメカニズムに整えます。

肉体的な負担を軽減することができるとされていますが、治療費が非常に高額です。

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4.放射線療法

がんの成長と進行を抑える目的で、放射線を照射する治療法です。舌がんでの放射線治療は、外部照射と内部照射の2つの種類があります。

舌がんの場合は舌の近くに歯茎や顎があるため、それらに放射線があたり壊死するなどのケースも発生します。そのリスクを回避するために様々な方法が試されてきました。

現在では新たに開発された方法が注目を浴びています。それは「樹脂製のマウスピース型装置」です。

治療手順は、患者の歯の形に合わせた樹脂製マウスピースを作成、装着しCT画像撮影をする。その後、マウスピースの溝に鉛板を挿入し、放射線を照射する流れだ。「この装置を使用し治療した患者さんは平成29年2月現在で26人いますが、今のところ副作用は全く出ていません」。

この成果が認めれ、国内外の患者が多く来院するようになったそうです。

外部照射

体の外側から放射線を照射する方法で、主に手術後にがんが残っている可能性がある場合に用いられます。

ステージが進んだがんだけではなく、初期段階のがんに対しても選択されるケースがあります。

内部照射

放射線の線源を舌に刺し、放射線を体の内部に照射します。

初期の舌がんに非常に効果的で、内部照射のみ、もしくは外部照射とあわせての治療が試みられます。

5.陽子線治療

抗がん剤や放射線による治療を経て5週間程度経った後に用いられる治療法で、陽子を加速させてがんにぶつけて叩き壊すという仕組みです。

舌がんが発生している部分と、転移が見られる場合はリンパ節に向けてピントを合わせ、できる限りズレが生じないように陽子を当てる治療を15回、3週間にわたり継続します。

陽子線治療をしつつ、抗がん剤の投与も続けることになりますが、陽子線治療の大きなポイントは舌の切除をせずに舌がんの治療が可能となるという点です。

舌がんの治療における第一選択は手術という常識をくつがえすかもしれない話題の治療法ですが、この治療を受けられる施設がほとんどないことがネックでしょう。

6.重粒子線治療

エックス線に比べ、腫瘍をピンポイントに狙って照射できる特徴を活かし、がんに対してより確実に効果を生み出すための治療法です。

正常な組織に対する影響が少ないとされ、舌がんの治療法として今後広がりそうな気配があるものの、保険適応外であるために治療費が高額になってしまうのがネックでしょう。

それにも関わらず、この治療法を受けたいと希望する患者は年々増加の傾向があります。

再発防止はどうすればいい?まずは免疫力を上げて予防しよう!

治療中医療技術も劇的に飛躍し、研究も日々重ねられている中でも「がんは恐ろしい病気」であることが揺るがないのは、転移と再発という特徴を持つためです。

適切な治療を受け、がんを切除した後でも再発の可能性は残り、この再発を防ぐための生活や習慣を心がけることでリスクを回避することが大切です。

舌がんの場合は、飲酒や喫煙の量を減らす、飲酒と喫煙を同時に行わないようにしましょう。

また、普段の食事ではバランスの良さを意識し、甘いものだけ食べる、しょっぱいものだけ食べる、肉に野菜をあわせないなどの極端なバランスの偏りを避けるべきです。

これらの生活習慣は継続することが大事なので、時にはお酒を適量飲んだり、好きな食べ物を食べたりなどして、ストレスがたまらないように工夫しましょう。

また、体全体の免疫力の維持と強化を意識した生活を考えることも効果的でしょう。

睡眠不足や運動不足の状態が続いている、ストレスの解消ができていないなどの状態では、免疫力は低下の傾向を見せるといいます。

特に、ストレスの蓄積は精神だけではなく心身にもさまざまな悪影響があり、万病のもととも言われるほどです。

舌がんの治療後は治療によるストレスや不安がどうしても重なってしまいますが、まずは治療がうまく進んだことを受け入れ、再発防止のためにできることを少しずつ考えていきましょう。

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まとめ

笑顔の男性と女性口の中にできるがんの中では、最も患者数の多いのが舌がんです。

他のがんに比べ異変に気づきやすいことや、歯の治療中に歯科医に指摘されるなど、他人からも異変が見える場合があるという特徴から、比較的早期に発見できることも多いがんの種類です。

しかしながら、早期発見と早期治療を実現するためには、やはり定期的ながん検診を受けることが理想です。

口内炎の症状と自己判断してしまうケースで、初期段階でのシグナルの見逃しが多いことを考えても、舌がん予防のための定期検診には大きな意味があります。

ステージⅡまでであれば、舌を温存しながらの治療も可能で、手術によって舌を失うという精神的にも肉体的にも辛い思いをしなくて済む可能性が高まります。

早期段階での温存治療が手遅れだった場合でも、現代の医療技術を用いた舌の再建方法の研究が進んでいることは喜ばしい状況でしょう。

しかし、どんなに良い治療法が出てきても、根本的に大切なのはがんそのものを予防していくことです。

そのために、体の免疫力をアップさせる方法を模索し、私たちが生まれながらにして持っている体の可能性を引き出していきましょう。

免疫力のアップは、がんの治療後の再発を防ぐ方法としても有効です。

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