腹痛の男性

腎細胞がんとは腎臓で発生するガンのうち、腎臓の実質的な細胞が悪性腫瘍化してガン化したものです。腎臓は血液をろ過して危険な毒素や老廃物を濾し取る器官です。

具体的には、血液中の不栄養素や不必要な物質、それを各細胞が排出した老廃物をまず腎臓が濾し取ります。そして濾し取られた不要物は尿となって膀胱(ぼうこう)から放尿される仕組みです。

また、腎臓では血圧をコントロールするホルモンや血液生成のホルモンをつくる働きもありますし、ビタミンの活動を活性化させる機能もあります。

この腎臓の悪性腫瘍化が腎細胞がんです。同じ様に腎臓器内では腎盂にある細胞が悪性腫瘍化した『腎盂がん』もありますが、両者は性質もその治療法も違う事から区別して扱われます。

そこで『腎がん』という場合は基本的に腎細胞がんを指します。

腎細胞がんは尿細管の中に発生したガンで、このガンの怖いところは、目立った自覚症状が発現しない事です。

そのために初期ガンのレベルで発見される腎細胞がんは、そのほとんどが他の病気の検診・精密検査で偶然に見つかったものです。

つまりガンの進行がある程度進まないと、その発見すらままならない厄介なガンという事です。

腎細胞がんが発生する原因は、主に喫煙と肥満・メタボがあります。その証拠として、腎細胞がんの発症は成人男性に多く見られます。

10万人当たりの発生率は、男性で7人、女性で3人ぐらいです。環境因子によるとされていますが、年々増加しています。

国際医学情報センターは危険因子として以下3つを発表しています。

・喫煙している。

・長期間にわたる市販鎮痛薬を含む特定の鎮痛薬の誤用。

・von Hippel-Lindau病または遺伝性乳頭型腎がんなど、特定の遺伝的状況を有する。

特に喫煙者は血液中の活性酸素や有害物質の濃度が高いために、それら毒素をろ過する腎臓の負担が高まり易いのです。

また肥満・メタボも血中糖度が高く、血液のろ過に余計に負担が掛かってしまい腎臓に大きなダメージを与えます。

他にも人工透析を長期受けている方が腎細胞がんや肝臓がんの発生率が高いというデータがありますし、利尿剤・フェナセチン含有鎮痛剤を普段服用している場合も、腎臓の疲弊が激しくなってガンの発生リスクがアップします。

またわずかではありますが、遺伝でも発症します。この様に腎臓は肝臓と共に沈黙の臓器と言われていて、病気・疾患の発見が遅れやすい傾向にあります。

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症状について!初期症状はある?

腹痛の男性

腎細胞がんがまだ小さい初期段階では、特に目立った症状が出ないのがこのガンの特徴です。つまり初期症状と特定できる自覚症状はほとんどないために早期発見が難しいガンだとされています。

その為にガンの定期健診やその他のガン治療の検査で発見されるのが殆どですが、生存率は6割強とやや高めになっています。

そして腎細胞がん組織が大きく成長していくにつれて、いくつかの症状が見られる様になります。腎細胞がんに特有な症状としては、まず血尿が出る事があります。

ですが血尿が出るレベルまでくると相当がんが進行している事になります。また腹部にしこり感が出たり、わき腹の痛みも生じます。

全身的に現われる症状としては、食欲不振や体重減少、便秘・貧血や発熱を起こす事もあります。また足がむくむケースもみられます。

それから稀ではありますが、腎細胞がんによって生成される物質で赤血球増多症や高血圧や高カルシウム血症などを合併する可能性もあります。

これらが複合的に生じますから、その際は腎細胞がんを疑う事も必要でしょう。また腎細胞がんは、静脈中にがん細胞が拡散されて、他の器官に転移する傾向の高い厄介なガンでもあります。

検査と診断

医師と検査

一般的にがん検診によって早期発見・早期治療を行い、がんによる死亡率を減少させるのがセオリーとされています。

しかし腎細胞がんに関しては、2018年度現在で厚生省が定めている専用検診プランがありません。

その為に、腎臓のがんが気になる方や具体的な腎細胞がんの症状を知覚した方は、医療機関を早期に受診する様におすすめします。

また最近のCG技術の進歩によって画像診断がより精度を増し、それにつれて腎細胞がんの早期発見率も高まっています。

そこで腎細胞がんの診断ですが、オーソドックスな検査法は3つです。

まず腹部超音波検査で、腫瘍発見に優れています。人間ドックや健康診断で採用されていて、早期の腎がんが発見される例が増えています。

また、胸腹部CT検査があります。映像解析の技術アップで、ほぼ質的な診断が可能です。肺転移・リンパ節転移などの有無も診断できます。

そして血液検査ですが、現時点では腎がんに特有の腫瘍マーカが有りません。ただし転移性腎がんは各数値から予測するのに役立ちます。

この様な検査を経て病期診断がなされますが、胸腹部CTの検査結果では原発巣の進行度や静脈浸潤、リンパ節転移やその他の器官への転移の有無がチェック可能です。

そこで肺への転移を確認した場合は、CTかMRIで脳転移もチェックします。

腎細胞がんの病期(ステージ)と生存率(余命)

グラフと資料

腎細胞がんの病期(ステージ)とは、病状の進行程度を分類化したものです。この場合にステージをⅠ期~Ⅳ期に分け、がん腫瘍の大きさや広がり具合を表現します。

またリンパ節や他の臓器への転移の有無もステージレベルで見分けがつく様に設定されています。

そこで腎細胞がんでは、ステージをTNM分類方式で病状を判定します。ちなみにTは原発腫瘍の状態を表現します。

具体的には腫瘍の大きさと存在する場所が腎臓の中なのか、あるいは周辺の筋肉や脂肪組織や血管まで広がっているかをさらに細かく区分しています。

またNは所属リンパ節への転移の有無が区分され、転移がある場合にその転移場所の数を区別する様になっています。

そしてMが遠隔転移を意味しています。遠隔転移とは肺や脳や骨などの他の器官への転移の事で、ガンの進行度を体全体で表す指針となります。

この様にステージ分けをして、更にステージごとに死亡率のデータも追記します。

この死亡率は全国がん(成人病)センター協議会が公表しているデータによるもので、『5年相対生存率のデータ』を示します。

ただしサンプルは10年前のもので、診断や治療の進歩が進む現在は数値的に向上していると考えるのが一般的です。

ステージ0(0期)と生存率(余命)

このステージは非浸潤がんで、初期の中でも最も初期の段階です。がんによる症状はほぼありません。何らかの検査の際に偶然発見されるレベルの状態です。

治療は部分摘出でも抗がん剤治療でも十分に対応が可能で、このステージでの生存率は限りなく100%に近いものとされます。

ステージⅠ(Ⅰ期)と生存率(余命)

原発腫瘍のサイズが最大径7.0cmまでで、がん細胞が腎に限局している場合を指します。

つまり、この段階ではまだ他の器官への転移は見られません。このステージの生存率は97.5%と、死亡リスクはまだまだ低い段階です。

ステージⅡ(Ⅱ期)と生存率(余命)

原発腫瘍のサイズの最大径が7.0cm以上になっている状態ですが、腎に限局しているという事で、腎蔵内に留まっている段階です。

このステージの生存率が81.6%と、発症者の2割近い患者が死亡するレベルです。

ステージⅢ(Ⅲ期)と生存率(余命)

この段階では原発腫瘍が主静脈内や腎蔵の周囲に付いている脂肪組織にまで拡大している状態です。

ただし副腎などへの転移はなく、Gerota筋膜を越えないレベルを指します。そして生存率は71.3%と一段低くなります。

ステージⅣ(Ⅳ期)と生存率(余命)

腎がんがGerota筋膜を超えて進展し、所属リンパ節に複数個の転移がある状態です。

このステージになると他の器官への遠隔転移も見られる事があります。そこで生存率は18.5%と急激に低くなり、生命が危ぶまれるレベルです。

ステージ別の症状と生存率一覧

ステージ 症状の状態 5年生存率
0(0期) 約99%以上
Ⅰ(Ⅰ期) 約97.5%
Ⅱ(Ⅱ期) 約81.6%
Ⅲ(Ⅲ期) 約71.3%
Ⅳ(Ⅳ期) 約18.5%
ステージ別の5年生存率は全国がん(成人病)センター協議会を参考に算出していますが、「腎臓など」と書かれ腎細胞がん以外も対象になります。あくまで生存率は目安として考えてください。ちなみに国立病院機構「大阪医療センター」によると、151例のなかに、全体として5年生存率71.8%、10年生存率63.3%という報告が上がっています。

治療法

バインダーにメモをとる医者

医療機関では基本的に、腎細胞がんの治療法に以下6つの治療法が用いられます。

  • 外科療法(手術)
  • 抗がん剤(化学療法)
  • 免疫細胞療法
  • 放射線療法
  • 陽子線治療
  • 重粒子線治療

が一般的に採用されています。ちなみに腎臓は左右に2つあるので、がん化した腎臓を一つまるごとあるいは部分摘出の手術する方法が専ら優先されます。

それは腎細胞がんの場合に、2つとも同時にガン化するケースが非常に少なく、再発・転移防止には有効な手段だからです。

ただし一つになった腎臓機能では本来の役目を十分果たせない可能性も心配されます。

また腎動脈塞栓術といって、ガン化した方の腎臓の動脈を塞ぎ、栄養供給源を断ってがん腫瘍を縮小させる方法も採られます。そこで免疫療法が近年有望視されています。

これは人体が本来持っている免疫機能を活性化させる事で、自然治癒能力(細胞分裂による組織の代謝など)をもってがん細胞を死滅させる方法です。

実はガン細胞は健全な方でも常時発生していますが、これを治癒させているのが免疫細胞なのです。

医療機関ではインターフェロン等を投与して免疫力を高めますが、副作用による健康被害が強いので要注意とされています。

そして放射線や抗生物質もありますが、これらは周囲の健康な細胞組織を破壊するために、やはり健康被害には要注意となります。

次項からは上記6つの治療法について解説していきます。

手術(外科療法)

医療機関の腎細胞がんの治療では摘出手術が専ら採用されています。

特に腎臓は2つペアでありますから、どちらか一方を全部摘出しても生命活動は可能だとされていて、ステージによって患部を切除するのがセオリーとなっています。

ただし手術を採用しないケースとしては、がんが原発臓器以外に転移していたり、腹膜や胸膜まで広がっている場合は切除可能なレベルでも適応外とする事があり、また体力的に手術に耐えられない方や、麻酔への耐性が確認できない場合も手術を行わない事があります。

この場合は放射線や抗生物質による治療でがん細胞を縮小して、その後手術へ移行する手段が採られています。

この様にガン化した組織を丸ごと摘出する事で、再発・転移防止に最も効果的だとされていますが、実際は体そのものがガン発生に耐えられない為に、得てして再発してしまう事が多いのは臨床データで十分確認ができます。

抗がん剤(化学療法)

腎細胞がんの薬物療法には、大きく分子標的治療と免疫療法があります。そこで抗生物質等・化学合成薬品を利用する分子標的治療が初回治療での標準治療とされています。

この分子標的治療の目的は、腎臓や転移先のガン細胞を手術で取り除く前に、ガン組織を縮小させる事です。

使用される抗がん剤は、スニチニブ・パゾパニブ・ソラフェニブ・アキシチニブなどですが、これらは全て劇薬です。

腎細胞がんでは使われていませんが、化学療法でよく使われるシクロフォスファミドは生物兵器のマスタードガスが成分です。

確かにがん細胞を弱らせ減少させる効果に優れていますが、実際には健康な体組織・器官をも攻撃しているために、健康被害を心配する必要があるでしょう。ちなみに化学療法はステージⅣで積極的に利用されています。

免疫細胞療法

免疫細胞療法とは免疫細胞を体外から採り入れて、免疫機能を増強する事でがん細胞を死滅させる治療法です。

この方法にはインターフェロンの注入で免疫力をアップさせるサイトカイン免疫療法や、リンパ球を体外で活性化させてから再び体内へ注入する活性化リンパ球療法などがあります。

これらは他の治療法よりも各段に副作用が低いために、最近では注目されています。

そして最新の技術としてオプジーボがあります。ガン細胞は免疫細胞・T細胞のPD-1受容体と結合して攻撃をかわす能力を持っていますが、このPD-1受容体にオプジーボが結合してT細胞のガン細胞攻撃をキープさせる方法です。

この様に対処療法としては免疫細胞療法が最も有望視されていますが、実際は患者の体質改善を促進させ、自らの免疫機能を向上させる事が根本治療として最善である事は間違いありません。

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放射線療法

放射線療法とは、ガン細胞にいく種類かの放射線を投射してガン細胞を破壊する治療法です。

多くは抗がん剤と併用する術式が採られ、激しい健康被害を伴うために闘病生活とさえ言われる治療法として有名でしょう。

また放射線療法は手術を可能にするためにガン細胞の縮小のためにも利用される事が多く、術後の再発したガンの症状を緩和する目的でも利用されます。

ですが急性期の副作用は非常に強く、慢性疲労や食欲不振、貧血に嘔吐、それに全身の痛みなどが現われます。

またアメリカの臨床データには癌克服者の二次癌発生リスク増大が報告されてもいます。

同時に急性骨髄性白血病や慢性骨髄性白血病などの白血病が、放射線の癌治療後に発症するケースがある事も警告されています。

陽子線治療

粒子線治療には陽子線治療といって、陽子(炭素)の粒子をビームの形で病巣に照射する治療法があります。これはX線治療と併用する事でより効果を高める事もできます。

また通常のX線照射では体表面で線量が最大となってしまい、患部にまで十分に届かないというデメリットがありました。

このために患者の被曝量が上がってしまい健康被害の原因となっています。しかし陽子線は体表面でのエネルギー放出が少なく、病巣の深さや大きさに合わせたピーク調整が可能です。

つまり病巣だけを効率よく照射する事ができ、正常組織の安全も高まるとされています。

ただし先進医療という事で、厚生省では保険外治療と定めていますから自己負担扱いになります。

また従来の放射線治療よりは副作用が軽減されているとは言え、依然としてリスクのある治療法には変わりありません。

重粒子線治療

粒子線治療にはもう一種類、重粒子(炭素イオン)を照射してガン細胞の死滅を計る方法があります。

こちらも陽子線治療と同様に、ブラックピークといってガン細胞のある位置までピークポイントを調整する事の出来る放射線です。

これによってピンポイント的な重粒子照射が可能になり、その周辺の正常な細胞組織を破壊しなくても済むとされている最新技術です。

これまでの様な放射線治療による副作用リスクが軽減される為に、患者さんの体力が温存されて回復率も高まっているのは確かです。

この最先端治療は現段階では基本的に保険適応外ですが、陽子線治療は小児がん治療に対して、また重粒子線治療は骨軟部腫瘍治療に対して保険が適用とされています。

再発防止は?免疫力を上げて予防

グラフを描く医者

根本治療的に腎摘除を行ったケースでも、術後に20~30%の方が再発するとされています。

多くの再発は8年以内といわれていますが、当院では13年を過ぎてから肺転移を認めた患者さんを経験しています。

この理由として考えるべき事は、がん細胞の発現が全ての人の体で日常的に起きているという事です。

つまり医学的にガンを認める時は、ある程度ガン組織が発達していて、その成長を自らの治癒力(免疫量など)が対処できない状況です。

ですからいくらガン細胞の摘出を行っても、またどこかでガン細胞が発生すれば、そのまま成長していって新たなガンとなるのです。

これは放射線治療でも抗がん剤等の薬物治療でも同様で、体力・免疫力ががん細胞の成長を阻止する能力を回復していない事を表わしています。

現時点では医療機関で治療を行っただけでは根本的に完治する事が難しいでしょう。

そこでガンの再発予防をしっかりと行うために、とにかく免疫機能の回復を心がけましょう。その為に生活習慣を改善します。特に食習慣は気を付けます。

アルギニンやBCAA系アミノ酸を十分に摂取し、ミネラル・ビタミンも増やしましょう。

そして化学合成の添加物は避けて、炭水化物も半分に減らすと効果的です。また活性酸素を増やす喫煙も、ホルモン分泌を低下させる睡眠不足も要注意です。

この様に、再発予防には自己免疫力のアップによる健康回復が最重要となります。

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まとめ

パソコンを使って説明する医者

腎細胞がんは血液の状態が悪化する事、食事等による毒素の摂取が多くなる事、そして代謝の低下による免疫力ダウンが原因となります。

そして現代医療では手術や抗がん剤治療・放射線治療による対処治療が主流で、しかも皆さんもご存じの通りに体をボロボロにして闘病しているのが現状です。

それで完治ができるのかと言いますと、その確率は決して高くありません。それは治療後の体力・免疫力が回復していないために、ガン細胞が容易に成長してしまうからです。

確かに最先端技術で副作用等のリスクは軽減されていますが、それで体の耐性が回復する訳ではないのが問題です。

つまり本来私たちが持っている免疫機能等を活性化させる事が、ガン治療や予防に最善だという事です。

腎細胞がん(腎盂を除く腎のがん)にかかる割合は、10万人に約6人です。がん全体のうちの約1%を占め、やや男性に多い傾向にあります。腎細胞がんは50歳ごろから増加し、70歳代まで高齢になるほど高くなります1)

ちなみにガンでの死亡率が急激に上がったのは戦後あたりからで、その当時の医療状況や生活習慣の変化を見ると原因も見えてきます。

特に薬物治療の氾濫と食習慣の悪化が著しいです。

そこで免疫をアップさせるために、まず精製された炭水化物を半分に減らし、添加物を避け、サプリ(漢方系健康食品)を利用して不足している栄養素を補強することも大切です。

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また、良質な睡眠で体機能の回復を図る事、ストレス・疲労の蓄積を解消する事、これらを工夫して行う事が免疫力の回復に最も効果的です。ぜひ実践できることから始めましょう。

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