耳鼻咽喉科にて診療する領域を頭頸部と言いますが、この領域の中で咽頭部にできるがんを咽頭がんと呼びます。

咽頭にがんができると、発声や気道確保、誤嚥防止などの機能が損なわれます。

発病のピークは60歳以上で、10万人に3人程度です。女性よりも男性に圧倒的に多いといった特徴があり、これは男性の方が喉頭がんの大きな原因となるあるたばこやお酒を好む傾向にあるからと考えられています。

また咽頭がんはできる部位によって3パターンに分類されます。

  • 上咽頭がん
  • 中咽頭がん
  • 下咽頭

どこにできるかによって症状、進行度、生存率、治りやすさや再発予防の仕方などは異なるので、この点は非常に重要です。

転移は頸部リンパ節がほとんどで、末期で無い限り遠隔転移はほとんどありません。またその際も肺に転移することが大半です。

他のがんと比べると死亡率は低く、日本国内における咽頭がんの死亡数は男女含めると年間2,2800人(口腔がんを含む)と、がん全体から見るとそこまで多くありません。(参照:国立がん研究センター「がん罹患数予測(2017年)」)

喉頭がんはよほど末期での発見とならない限り比較的治すことができるがんであり、早期発見、早期治療で生存率はぐっと高くなるので、知識を持ち適切な対応、選択をしていけるように努めていくことが大切になります。

全種類のがんを確認したい方へがんの種類・症状・治療方法まとめ

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咽頭がんの症状と原因

女性が咳きこむ

咽頭がんは、どの場所にがんができるかで症状に違いが出てきます。最も発生数が多い声門がんでは声に変化が感じられ、かれたような声、息がもれるような声になるのが特徴です。

最初のうちは喉の調子が悪いといった程度に感じるだけのことが多いですが、これが1ヶ月近く続くときは咽頭がんの疑いがかなり強くなります。

声門上がんの場合は喉に異物感を感じたり、食べ物を飲み込みづらい、痛みを感じるといった症状が出てきます。

進行すると、声がれ、息がしづらいといった症状が現れてきますが、こうなると声門までがんが及んでいる可能性が高いです。

声門下がんは症状が無いまま進行することが多く、気がつかないまま大きくなり、声枯れ、呼吸苦などを感じるようになって初めて疑いが出てくるといったパターンが多いです。

咽頭がんの原因は以下4つが考えられます。

  • 喫煙や飲酒
  • ヘルペスウイルス
  • 貧血

特に嗜好品として日常的にたしなまれる喫煙、飲酒の影響が非常に大きいです。喉を刺激し免疫を弱めそのリスクを急激に高めるので、咽頭がんに配慮するのであればこれは控えるべきと言えます。

咽頭がん患者の9割は喫煙者であり、生存率や再発予防にも大きな影響が出るので、この点についてはよく心得ておくことが大切です。

咽頭がんの検査と診断

咽頭がんの検査は、内視鏡、生検、エックス線やCT、MRI検査などで行われます。咽頭は口からの距離が近く確認がしやすいことから、まずはじめに内視鏡検査で調べられることが多いです。

咽頭がんの中でも中咽頭の場合はのどちんこ周辺が範囲となるので、この場合は器具を使用せず直接肉眼で確認することも多いです。

診断には見ること(視診)触ること(触診)が重要です。見えにくい部分はファイバースコープを使って隈なく観察します。そのうえで性質の検査(組織検査)と広がりの検査(画像検査)を行います。

内視鏡を使う場合は口からファイバースコープを挿入し、粘膜の状態、腫瘍の有無を調べます。この検査にて疑わしい病変がある場合には細胞を一部採取し、顕微鏡で観察する生検を行います。これによって悪性と判断された場合、咽頭がんと診断されることになります。

咽頭がんは食道や喉頭にも転移している可能性があるので、正確な広がり具合を調べるために、続けてエックス線やCT、MRI検査を行っていくのが一般的です。

咽頭がんはどの段階でいち早く発見できるかでその後の進行や生存率、再発予防の内容なども変わってくるので、初期症状を見逃さないようにすることが大切です。

特に最大の原因と考えられる喫煙をしている人の場合、喉に違和感を感じるようになったらすぐ疑いを持つべきなので、気のせいと考えず大事をとって一度検査を受けてみることが大切です。

咽頭がんの病期(ステージ)と生存率(余命)

グラフと資料

咽頭がんのステージでは、TNM分類という指標をつかってⅠ~Ⅳ期に分けられます。

同じ咽頭がんでも上中下で分類法が異なるため、正確なステージの分類を知るためにはそれぞれの詳細を参考にする必要があります。

病期には、ローマ数字が使われ、喉頭がんでは、0期、I 期、II期、III期、IV期(IVA、IVB、IVC)に分類されています。病期は、がんがどこまで広がっているか(T:原発腫瘍 primary Tumor)、リンパ節転移があるかどうか(N:所属リンパ節 regional lymph Nodes)、別の臓器への転移(M:遠隔転移 distant Metastasis)があるかどうかで決まります。これをTNM分類といいます。

咽頭がんは生存率が高いがんではありますが、初期段階から周囲の組織に転移しやすいなど進行が早いがんであるため、できる限り早めに発見したいものです。

症状が長く続いていても喉の調子が戻らない程度に考えてしまうことも多く、何だかおかしいと思って検査をうけたら進行していたといったことも珍しくありませんから、がんを拡大させないためにも甘く考えてしまわないよう気をつけることが大切です。

特に咽頭がんの最大の原因である喫煙をしている人の場合は、喉や声に異変を感じた場合できるだけ早く検査を受けることが大切です。

症状を感じていながら喫煙をつづけていれば進行の速度はより増しますし、免疫力を下げてしまうことで再発予防などにも影響が出てくるので、この点については心得ておく必要があります。

より適切に治療、回復にあたるためにはステージに関する知識を備えておくことも大切ですから、合わせてよく学んでおきましょう。

以下、ステージ別の生存率や余命は上咽頭がんの説明になります。上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんを全て知りたい方は一覧表も記載しております。ちなみに全がん協加盟施設の生存率協同調査に咽頭がんの生存率は記載されていませんでした。

ステージ0(0期)と生存率(余命)

咽頭がんができて間もなく、極めて早期発見の状態です。症状もあまりなく、原因となりそうな要因を改めて経過観察となることが多いです。

生存率、再発予防などについてもまた話し合われる状態ではありません。

ステージⅠ(Ⅰ期)と生存率(余命)

喉に多少症状を感じるようになり、咽頭がんが明確に確認されるものの、1カ所に留まりサイズも小さな状態です。

部位ごとに応じて外科治療、放射線治療、化学療法など適切な手段をとり治療、原因について見直し、再発予防にも努めていく段階です。生存率は90%以上で、健康な人とそう変わりません。

ステージⅡ(Ⅱ期)と生存率(余命)

明確に症状を感じるようになり、咽頭がんの大きさも2cmを超えるサイズになってきます。周囲の組織への転移のリスクも高くなってきますが、生存率は80%半ばと高いです。

治療にあたりながら、原因を考察し再発予防にも努めていきます。

ステージⅢ(Ⅲ期)と生存率(余命)

声枯れ、喉の異物感など症状がかなり感じられ、咽頭がんの大きさも4cmほどになってきます。周辺への転移も見られるようになりますが、この段階でも生存率は80%と以前高いです。

原因と考えられる因子をできる限り排除し治療、再発予防に努めていくことになります。

ステージⅣ(Ⅳ期)と生存率(余命)

声枯れや喉の異物感など症状がかなり深刻になり、咽頭がんに限らず食道などへの転移も確認されるようになります。

そのために生存率は前段階に比べて低くなり、40%ほどまで下がります。原因や再発予防がどうこうといった段階では無くなります。

ステージ別の症状と生存率一覧

上咽頭がん

ステージ 症状の状態 5年生存率
0(0期) 健康体と変わらない
Ⅰ(Ⅰ期) 90%以上
Ⅱ(Ⅱ期) 85%以上
Ⅲ(Ⅲ期) 80%以上
Ⅳ(Ⅳ期) 40%程度

中咽頭がん

ステージ 症状の状態 5年生存率
0(0期) 健康体と変わらない
Ⅰ(Ⅰ期) 健康体と変わらない
Ⅱ(Ⅱ期) 85%以上
Ⅲ(Ⅲ期) 75%以上
Ⅳ(Ⅳ期) 65%以上

下咽頭がん

ステージ 症状の状態 5年生存率
0(0期) 健康体と変わらない
Ⅰ(Ⅰ期) 85%以上
Ⅱ(Ⅱ期) 80%以上
Ⅲ(Ⅲ期) 75%以上
Ⅳ(Ⅳ期) 55%
生存率については様々な研究により改善があります。上記で示した生存率はあくまで目安程度で考えてください。頭頸部癌診療ガイドライン「上咽頭癌(P.119)」には生存率の改善が確認されたと報告があります。まずは担当医師と相談することが先決です。

治療法

医者の胸

咽頭がんの治療法は、放射線療法、化学療法、外科療法で行われます。がんの三大療法と言われるものなので、特殊な選択肢を強いられることはありません。

ただ咽頭がんの場合、呼吸、発声や飲み込みなど日常生活に非常に大きな役割を担う部分であるため、他のがんと異なり外科療法が第一選択肢となるとは限りません。

手術でがんを摘出することで呼吸、発声や飲み込みに支障が起き、生活の質が損なわれるリスクが高くなるからです。そのため外科療法よりも放射線療法、化学療法が優先されることが珍しくないのがこのがんの治療の特徴と言えるでしょう。

ある程度ステージが進行しても生存率自体は高いことから、治った後の生活の質を考えて最善の治療方法を考えていくのが一般的です。

また咽頭がんは飲酒や喫煙など原因となる因子がかなり特定されているため、再発予防のための治療も同時に行われていくことが多いです。

これらの因子を断ち、ダメージを受けてやられたぶんを取り返すための免疫療法などにも力を入れていきます。

免疫療法による再発予防や症状の緩和の効果は大きく、これによって早期治療、回復、化学療法による副作用の軽減などに希望を持っていくこともできます。

ここでは主な治療を6つご説明します。

  1. 手術(外科療法)
  2. 抗がん剤治療
  3. 免疫細胞治療
  4. 放射線療法
  5. 陽子線治療
  6. 重粒子線治療

1.手術(外科療法)で克服

手術

咽頭がんは放射線療法、化学療法で治療を行うことが多いですが、それでもがんが残ってしまった場合に外科療法によって腫瘍を切除します。

咽頭は呼吸、発声、飲み込みなど大切な役割を担う場所であるため、外科療法である手術で治療を行うのは最後の手段とも言えます。

また、咽頭上部のがんの場合は、聴覚や視覚を司る神経が集中していることから、外科手術が行われることはありません。

症状や進行、他の器官への転移の原因、生存率、再発予防など様々なことを考慮し、これ以上の手段が無いといった場合に行われることが多い治療方法です。

また手術をする場合はできるだけ本来の機能を残せるように、がんの切除だけでなく再建手術が同時に行われるのが一般的です。

2.抗がん剤(化学療法)

タブレット

咽頭がんは抗がん剤が効きやすいがんであるため、化学療法で治療にあたっていくことが多いです。

基本的には抗がん剤単体での治療ということでは無く、放射線療法と並行して薬を投与し治療を行っていきます。

シスプラチン、フルオロウラシルといった薬を使用することが多く、これらは放射線治療との相性も良いので咽頭がんの治療ではとてもメジャーなものと言えるでしょう。

メスを使わず、変異した細胞にアプローチして正常な細胞を傷つけることが無いことから、咽頭本来の機能を最大限残すことができるのが最大のメリットです。

生存率の高いがんであるため、抗がん剤については症状、原因、再発予防など様々なことを考慮しながら使用するもの、量を考えていきます。

3.免疫細胞療法

胃のところがハート

身体の持つ免疫力を高めて咽頭がんの症状の緩和、進行の抑制に努めていく治療方法です。

特に咽頭がんの場合、喫煙や飲酒といった刺激によって咽頭がダメージを受け免疫力が下がっていることから、やられてしまった免疫力を取り戻すことで変化を感じられることが多いです。

生活習慣や食事を見直す他、免疫細胞の一種である樹状細胞ワクチンを接種することで身体の免疫力を最大限に高めた結果、がんが著しく縮小、痛みが軽減されたという報告もあるので、気休めでは無くとても有効な治療法として行っていくことができます。

原因となる因子を断ち、生存率、再発予防に努めていくことで、治療を短期間で終え、元の生活を取り戻す希望が見えてきます。

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4.放射線療法

放射線療法は、咽頭がんにおいて最も基本的な治療方法となります。がんの病変部に局所的に放射線を当てることで、がん細胞を死滅させていきます。

これ単体で治療を行うことも多いですが、抗がん剤を使った化学療法と合わせて行っていくケースも少なくありません。

ただ咽頭がんは生存率自体がとても高く、抗がん剤は副作用の問題もあることから、放射線治療で間に合う場合には無理に抗がん剤を使用することはありません。

メスを使わないことからがん以外の正常な細胞を傷つけることが無く、咽頭の機能を残せるのがこの治療法のメリットです。

進行の度合いや症状、原因など様々なことを考えていきながら、治療と同時に再発予防にも努めていくことになります。

5.陽子線治療

放射線療法よりもよりピンポイントに局部を狙った照射、治療を行える治療方法です。

頭頸部のがんの治療においては審美性が求められ、さらに患部以外への配慮も必要となりますが、その点陽子線治療はより1点に集中し照射、治療を行っていけるといったメリットがあります。

特に咽頭がんにおいては声や呼吸など様々な機能に配慮していかなければいかないので、最適な治療と言えます。

短期間での治療が可能なことから、転移の原因元となる前に治すことができ、それに伴い症状も緩和、生存率の向上や再発予防もより有意義に行っていくことが可能です。

しかし治療を受けられる施設や専門家が少ないといった問題があるのが難点です。

6.重粒子線治療

陽子線治療よりもさらにピンポイントでがん局所に照射を行える治療方法です。治療により機能や審美性の配慮が必要となる咽頭がんにおいて最も理想的な治療と言えます。

効果が高く、放射線では治すことが難しいがんも治療でき、短期間での治療で済むといったことから、症状の緩和や生存率の向上、再発予防におけるメリットが高いといった特徴もあります。

原因となる因子を断ち免疫細胞療法などに力を入れていけば、身体に負担をかけず治療に励むことが可能です。

健康保険適用外の治療であるため負担が高額になる、受けられる設備を要する施設や専門家が少ない、という理由で誰でも容易に受けられる治療というわけでは無いのが難点です。

再発防止は?免疫力を上げて予防する!

咽頭がんはステージⅣでも生存率が40%台という、がんの中でも極めて生存率が高い病気です。そのため治療後再びこれを患う可能性も高くなり、再発予防に努めていくことが大切になります。

咽頭がんの原因は喫煙、飲酒など原因がはっきり解っていますから、まずはこれらを断つ努力をしていかなければなりませんが、これに加えて今まで受けたダメージで弱った免疫力を上げていくことにも力をいれていく必要があります。

免疫力を高めることで細胞の変異を抑えれば、それだけで再発を防いでいくことが可能です。

咽頭がん自体の生存率が高くともこれが他の部位に転移をしてしまえば話は変わってきますから、こういった点を踏まえて予防に励むことは大切です。

食事や生活習慣を改めるなどして身体を労わり、冷えなども予防していくことで、免疫力を高めていってください。免疫の大半を担う腸を労わるというのもおすすめです。

また少しでも喉に違和感を感じるようなことがある場合には、これを放置せずすぐに主治医に診てもらうようにしましょう。

少しの症状でも放っておくこと無く、細かに気を遣っていくことが何よりの再発防止となります。

まとめ

医者と患者

咽頭がんは他のがんと比べて生存率が極めて高いものですが、治療においては咽頭の機能への配慮が必要なため外科手術が難しいといった特徴があります。

また原因の多くが飲酒、喫煙からきているなどリスクとなる因子がはっきりしています。

咽頭がんにならない、再発予防に努めるためにはこれらを控え、免疫機能の向上に努めることが何より大切になってきますから、この点についてはよく心得ておくようにしましょう。

また咽頭がんの症状は声枯れや飲み込みが困難など、風邪などで喉を痛めた際に起きる症状と似ていることから、ついつい見落としてしまいがちです。

いくら生存率が高くともやはり気づかず進行してしまえば様々なリスクは高まっていきますから、おかしいなと思ったらできるだけ早い段階で病院へ行き検査を受けるようにしてください。

外科治療は難しいものの、抗がん剤、放射線療法などで治せる確率が高いのが咽頭がんのありがたい点ですので、早期発見、早期治療に努めていけるようにしましょう。

また日頃から喉を大切にし、刺激やストレスを与えずに免疫を高く保つ努力をすることで、がんを防いでいくことができます。

免疫力を高めておくことは、予防はもちろんがんが発生してからの進行の抑制にも繋がるので、この点はよく意識しておくようにしてください。

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