卵巣がんというのは、読んで字のごとく卵巣にできたがんを指します。卵巣にできる腫瘍というのは悪性もありますし、もちろん良性もあります。

良性と悪性を足して2で割った境界悪性というものもありますので、卵巣に腫瘍ができたからといって必ずしもがんにかかったというわけではないのです。

腫瘍ができ検査を受けてそれが悪性だと分かった時点で初めてがんとなるわけですが、進行していくとおなかの中にがんが広がっていきます。卵巣がんの場合、初期症状ではほぼ自覚症状がありません。

おなかが張ったりトイレが近くなったり、食欲がなくなる、下腹部にしこりのようなものが触るなどといった症状が出て受診されるケースが非常に多い傾向にあります。

ただ、このような症状が出てからだとすでにがんが進行してしまっているケースも少なくないのが現状です。

卵巣の腫瘍というのは発生する部位によって上皮性の腫瘍なのか、胚細胞性の腫瘍なのか、性索間質性の腫瘍なのかに分かれます。

中でも多いのは卵巣の表皮を覆っている細胞にできる上皮腫瘍で、卵巣がんの9割を占めています。

卵巣がんと初めて診断される女性は1年間に10万人あたり14.3人となっていて、約7,000人に1人の割合です。さらに40歳から徐々に増加しはじめ50歳代前半から60歳代前半で最もピークを迎えています。

早期発見をし適切な治療を受けることで、がんでの死亡を減少させることができます。

しかしながら、卵巣がんについては科学的根拠を持った健康診断があるわけではないため、おなかが急激に張ったり痛みがあるなどといった、普段とは違う症状や違和感を感じていることがあれば、早い段階で医療機関を受診するようにしましょう。

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卵巣がんの症状について!初期症状はあるの?

不眠で悩む女性

卵巣がんというのは子宮の両側にある卵巣に発生するがんで、先述したように初期症状での自覚症状がほとんどありません。

つまり、卵巣がんができていてもほとんど症状が出ないため、症状が出たときにはすでに進行している状態であることも少なくないのです。

膀胱が圧迫されて尿が近くなったり、下腹部にしこりのようなものがあったり、圧迫感などがあったりしてやっと受診するというケースが多いのですが、残念ながら卵巣がんというのは発育するほど転移しやすいという特徴を持っています。

がんが大きくなってしまう前に、ほかの部位に転移してしまったというケースも実際にはたくさんあるのです。自覚症状がほとんどでないため、初期段階で見つけることが難しいと言われているのが卵巣がんなのです。

しかしながら、がんという病気は早期発見すると治癒する病気になりつつあります。ということは、自覚症状のない初期段階で発見するということがとても重要になってくるわけです。

そのためには、少しでも違和感を感じたら放っておかずに医療機関を早く受診すること、また定期的に細かな部分においても健診を受けるなどして早期発見に努めることが大切です。

卵巣がんの検査と診断

検査

卵巣にできる腫瘍と一口に言っても、検査の方法は異なります。がん情報サービスの「卵巣がん」によると卵巣のう腫の場合、診察をはじめ超音波診断。CT、MRIなどを経てのう腫なのかかどうかを診断していきます。

卵巣がんの場合、自覚症状がほとんどありません。検査は、診察や超音波診断、CT、MRI、腫瘍マーカーなどを経て悪性なのか良性なのかを判断していきます。場合によっては手術をして患部を見て診断することもあります。

ちなみに、画像診断というのは超音波やCT、MRIなどのことを指し、大きさや内容、正常の検査を行います。

転移病巣があるかどうか、がんの進行度なども調べていきます。ただ、1センチ以下のがんについては見つけられないケースもあります。

腫瘍マーカーというのは、腫大している状態、卵巣腫瘍を良性の腫瘍なのか悪性なのかを区別するために、血液検査として腫瘍マーカーを行います。

細胞検査、組織検査を行うこともあります。腹水や胸水が溜まっているときに行いますが、これらの一部を採取しがん細胞があるかどうかを調べていきます。

この検査でがん細胞が見つかってしまうとがんと診断されることになり、膣内や腹部など採取しやすい場所に転移病巣がある場合は、一部を採取して組織検査を行うこともあります。

卵巣がんの病期(ステージ)と生存率(余命)

グラフと医者

病期とは、がんの進行を示す言葉です。一般的にはステージと呼ばれていて以下に分類されます。

  • Ⅰ期(Ⅰa、Ⅰb、Ⅰc)
  • Ⅱ期(Ⅱa、Ⅱb、Ⅱc)
  • Ⅲ期(Ⅲa、Ⅲb、Ⅲc)
  • Ⅳ期

卵巣がんのステージは手術の結果やがんがどのくらい広まってしまっているかで判明した時点で決められています。

また、一般的にガンというのは5年生存率でいくと61%ほどとなっていて、当然のことながらステージが低ければ低いほど生存率は高くなります。

ただ、この生存率は少し前の数値となっていて、現代は診断も早くなり治療方法が進化していることから、少しではありますが生存率は高くなっていると予想されます。

卵巣がんの再発は、治療後2年以内が最も多く、治療後の妊娠の可能性がある場合はさらに再発する可能性が高くなるとされています。

すべて卵巣を摘出することができないため、がん細胞が残っている可能性が高いからです。

もちろん、手術の際に再発や転移を防ぐために周辺の臓器を切除したりリンパ節を取っていたとしても、完全に転移を防ぐということは難しいのですが、仮に再発してしまった場合、治療方法は抗がん剤のみが適応となりますので、総合して予後は残念ながら不良とされているところがあります。

ステージ0(0期)と生存率(余命)

ステージ0というのは、浸潤していないがんをさします。がん細胞が粘膜内にとどまっていて、リンパ節に転移していません。

上皮内がんなので、浸潤しているがんとは違い治療をして再発するリスクというのはかなり低いステージです。生存率は90%以上とされています。

ステージⅠ(Ⅰ期)と生存率(余命)

ステージⅠ期はがんが片側もしくは両側の卵巣だけにとどまっている状態です。Ⅰa期ががんが片側だけにある状態、Ⅰb期ががんが両側の卵巣にある状態です。

被膜が破裂している場合、腹膣から採取された液体や腹膜を洗った洗浄液からがんが見つかった場合はⅠc期と呼びます。生存率は約87%となっています。

ステージⅡ(Ⅱ期)と生存率(余命)

ステージⅡ期は、がんが卵巣の周囲にある卵管や子宮、膀胱や直腸など腹膜に進展している状態を指します。

Ⅱa期、Ⅱb期、Ⅱc期があり、生存率はⅠ期より低く約66%となっています。

ステージⅢ(Ⅲ期)と生存率(余命)

ステージⅢ期は、がんが上腹部もしくは後腹部、リンパ節や鼠径リンパ節に転移している状態を指します。

Ⅲa期、Ⅲb期、Ⅲc期があり、ステージⅢの生存率は50%を切り約44%となっています。

ステージⅣ(Ⅳ期)と生存率(余命)

ステージⅣは、がんが卵巣から発生したにも関わらず離れた部位に転移している、もしくは肝臓実質に転移してしまっている状態を指します。

ステージⅣは細かく分かれていません。生存率は最も低い約28%となっています。

卵巣がんの治療法

診察

残念ながら卵巣がんというのは進行している状態で見つかることが非常に多いため、手術をし取り除ける患部はすべて取り除いたうえで、術後に化学療法がおこなわれるのが一般的です。

また、早期に発見できたとしてもがんができた場所などによっては再発の危険も伴っているため、化学療法を取り入れながら治療を行っていくこともあります。

そして、手術をして取り除くことが困難で試験的に開腹した際や全身の状態によって手術が難しいとされた場合もまずは手術をする前に化学療法を行なってから手術を行い、再度化学療法を取り入れていくケースもあります。

化学療法を取り入れた後、経過観察をしながら今後の治療方法を決めていきます。

卵巣がんの場合、妊娠や出産に影響を及ぼすことがあるため、妊娠を将来的に望んでいる場合は、妊孕性温存治療といって、妊娠ができる可能性を保ちながら治療を行っていくことも可能です。

しかしながら、治療を開始する前に担当医との話し合いで決めていきますので、卵巣がんの状態によっては希望に添えないケースもあるということを覚えておくといいでしょう。

ちなみに、標準治療となっているのが開腹手術で、腹腔鏡下手術については良性の腫瘍が見つかった際に行われる傾向にあります。

手術(外科療法)

手術

卵巣がんは手術でがんがどれだけ取り除くことができたかどうかが予後に大きな影響を与えます。がんが残ってしまっていればいるほど、当然のことながら予後が悪くなります。

初回の手術ではできうる限りがんを摘出するのが鉄則です。

外科療法の基本は、両側の卵巣に加えて卵管や子宮、大網を摘出します。また、妊孕性温存をする場合、がんの種類とグレードによって可能かどうかが変わります。

初回手術で完全に摘出できているということなど、一定の条件をすべて満たした上で妊孕性温存ができるかどうかを判断していきます。

卵巣を摘出することで閉経後に似た症状が現れるため、摘出をしたことで後遺症が出てしまうことも忘れてはいけません。

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抗がん剤(化学療法)

注射

化学療法の基本は、抗がん剤を用いて行っていきます。がん細胞を破壊することができる治療法となっていて、タキサン製剤、プラチナ製剤を併用しながら治療を行っていくことが大半です。

ただ、化学療法の場合副作用が出ることも少なくありません。がん細胞に効果があるくらいですから正常な細胞にも残念ながら影響を及ぼすことになります。

髪の毛が抜ける、粘膜や骨髄などに大きな影響を受けやすいのに加え、肺や腎臓に障害が出てしまうこともあります。

近年は、がん細胞の増殖に関わる分子を標的にした分子標的治療も行われることも多くなってきていますが、化学療法と併用していくこともあり、やはり分子標的治療においても副作用が現れることが多い傾向にあります。

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免疫細胞療法

手のツボ押し

免疫細胞療法というのは、有効性があるかどうかではなく本来人間が持っている免疫力を強めがん細胞を排除していく治療法となっています。

免疫細胞療法のメリットは、延命効果に期待できる、症状を緩和したり生活の質があがる、自身の免疫を高めるので治癒が期待できるという点にあります。

免疫細胞療法によって効果があればすぐに現れることが多いのですが、中には平均とは遅れて効果が出る場合もあります。

免疫細胞療法にももちろん副作用がありますが、どんな免疫細胞療法をするかによって、副作用というのが多岐にわたることがわかっています。

卵巣がんにおいて免疫細胞療法を取り入れる際は。どの程度治療の効果が証明されているのかを確認することが大切です。

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放射線療法

治療

卵巣がんに限らず、がんには放射線療法が取り入れられることもあります。腫瘍の成長を遅らせるため、また小さくするために放射線を用いて治療を行っていきます。

放射線療法のメリットは、がんに侵されてしまっている臓器において機能や形態を温存しながら治療を行っていくことが出来るという点です。

ピンポイントで治療が行えるため、全身への影響が少なく高齢であっても適応できる患者も多いことからがん治療の中でも優しい方法と言われています。

ガンの局部だけに照射する陽子線治療、さらに陽子線治療よりもピンポイントで集中的に治療ができる重粒子線治療があります。両者とも正常な細胞を傷つけずに治療ができる方法です。

陽子線治療

先述した陽子線治療ですが、通常行われるエックス線の放射線治療で傷つけてしまう正常な細胞も傷つけずに局部だけに放射線を照射し治療を行っていく方法です。

痛みはほとんどありません。1日で照射する時間は15~30分程度、身体への影響が少ないのが特徴です。1日1回、週に3~5回ほど照射を行っていき、トータルで4~40回程度繰り返して照射をしていきます。

副作用がないと言うのがメリットですが、健康保険が適用されないため250~300万という高額な治療費が発生してしまいます。

さらに専門的な治療法のため、治療を受けることができる施設が少ないというのもデメリットにあげられます。治療をする上で詳しい知識を持っている医師が少ないのも現状です。

重粒子線治療

治療

陽子線治療と比べるとさらに局部に集中して放射線を照射できるのが重粒子線治療です。がん細胞を殺す効果というのは、陽子線治療に比べて2から3倍もああります。

進行してしまっているガンの治療にも用いることが可能で、エックス線では治療が難しいケースである深い部分にあるがんでも治療ができます。

1日1回、週に3~5日通い、トータルで1~40回程度繰り返し照射していきます。平均すると3週間程度の治療となり、1回当たり20~30分ほどの時間がかかります。

やはりこちらも先進医療のため健康保険が適用されないこと、治療費が300万円かかるなど高額になるのがデメリットです。

陽子線治療よりもさらに扱っている施設が少ないこと、治療をするにあたって知識のある医師が少ないというデメリットがあります。

再発防止は?免疫力を上げて予防する!

ドクター

卵巣がんの再発防止は、手術でもその後の治療においても、がん細胞を残さないという点が一番重要となってきます。

卵巣を残しながら治療を行う放射線治療もありますが、卵巣がんは腺がんといって放射線があまり効かない種類のがんであると言われています。

つまり卵巣がん治療で放射線治療をすると、成果が思うように得られない上に副作用が大きく出てしまうこともあるのです。

ですので、近年は自身の免疫を強くしてがん細胞を消滅させていく治療法が注目されています。さらに再発防止の面においても、免疫力をあげ正常な細胞からがん細胞に変異しないようする、という点が注目されてきています。

もちろん化学療法なども併用していきますが、副作用がほとんどないということ、また免疫力をアップすることで他の治療の効果を高めることができるため、免疫を高めていくということはとても重要になってくるのです。

しかしながら、免疫細胞療法は健康保険の適用外となってしまいますので、陽子線治療や重粒子線治療同様、治療費が高額になってしまうのが現状です。

ただ、標準的な治療ともかなり相性が良いので、再発予防という観点から見ても期待が持てるのが、自身が持っている免疫力なのです。

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玉ねぎに抗がん作用!オニオンA(ONA)が癌を抑制

玉ねぎ

熊本大学の「Onionin A inhibits ovarian cancer progression by suppressing cancer cell proliferation and the protumour function of macrophages」によると、玉ねぎから分離した天然の化合物オニオン「ONA」が抗がん作用があるということがわかり、研究者により発表されました。

卵巣がんに罹っているマウスに培養したONAを用いて治療を行ったところ、がんの増殖及び進行を促進するマクロファージなどの細胞の活性を抑制することができたのです。

またがんに対して免疫反応を活発化させる役割もあることがわかりました。そして、弱いもののがん細胞の増殖を直接的に抑制することが出来る効果も見られたのです。

卵巣がんのマウスに経口投与したことで生存期間ものび、卵巣がんの進展を遅らせ阻害することが出来るという結果を得ることができています。

嬉しいことに、ONAはガン細胞とは違う正常な細胞にはほとんど害がないということもわかっています。現在はまだ動物を用いた実験しか行われていませんが、副作用が現れることなく効果が出ることが確認されています。

もちろん、まだまだ研究段階ではあるものの、将来的には玉ねぎから分離した天然化合物であるONAが卵巣がんをはじめ、様々ながんの治療に用いられる日もそう遠い話ではないと言えるでしょう。

まとめ

メモ

厚生労働省によると身体を動かす機会が少ないために、年間で52,200人もの人が亡くなっているという報告があります。

ちなみにダントツの1位は喫煙なのですが、喫煙も肺がんのリスクがかなり高いことから、いずれにしてもがんという病気は2人に1人がなると言われている時代ですので、いつ医師に「レントゲンに黒い影がある」と言われてもおかしくのです。

身体を今よりも10分多く動かすだけで死亡するリスクをはじめ、がんになるリスクや生活習慣病になるリスクを3~4%も減らせることがわかっています。一日たった10分動く量を増やすだけでこんなにもリスクが減るのです。

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女性にしかならない卵巣がんですが、残念ながら初期症状では痛みがなく進行してから違和感を感じて受診される方がほとんどです。ということは、できうる限りがんにならないよう、普段の生活からできることをしていかなくてはいけないということになります。

手術と抗がん剤を用いた治療が基本となってくる卵巣がん、進行してから見つかることがほとんどのケースですが、抗がん剤が効きやすいがんであるとも言われています。副作用を緩和するケアなども進んでいます。卵巣がんをはじめ、がんが発症するリスクをいかに少なくしていくか、それがとても重要となります。