病院で医師から「レントゲンに黒い影が見えます」と言われたらどうしますか?

「がんの可能性がありますから、詳しく検査入院しましょう」と言われたらどうしますか?

日本においては2人に1人ががんになると言われている時代です。でも、まさか自分ががんになるなんて思いもしないでしょう。

ましてや、もしもがんになったら…なんて考えて毎日を過ごしている方もほとんどいないはずです。

でも、実際にがんを患う人は年々増えてきているのが現状です。定期的に健康診断を受けることでより早く病気も見つかりやすくなります。

つまり、いつ誰ががんという病気になってもおかしくはないのです。では、「がん」と診断されたときには人間はどんな心構えをしていればいいのでしょうか。私たちにできることは何なのでしょう。

実は、一口にがんといっても症状も進行の仕方も人それぞれです。当然のことながら発見されるのが早ければ早いほど、治癒する可能性もかなり高くなります。

つまり、がんをいかに早く見つけるかがカギになります。それには健康診断を一年に一回は必ず受診することが重要です。

がんにまつわる情報というのは山ほどありますので、正しい情報を収集するということが大切です。がんの情報や体験談がすべて自分にも当てはまるとは限りません。

がんになってからでは冷静に判断することができなくなることもありますから、健康な時から正しい情報に目を通しておくということも、いざというときに役立ちます。

そして、がんと診断されたら告知してほしいのか、どんな伝え方をしてもらいたいのか、治療の方法についても家族で普段から話し合っておくと、万が一がんと診断されたときに、自分自身はもちろんのこと家族も判断しやすくなります。

病気になると意見が対立することも少なくありません。そうならないためにも、普段から万が一のことを考え家族間で話し合っておくことをおすすめします。

がんは治る?どの程度延命が見込める?

検査

がんは不治の病とされており、今でもがんで亡くなられる方が多いのも事実ですが、医学が進歩していることでがんも治る時代になりつつあります。

もちろんがんの進行具合や、発見されたときの状況などによって異なりますが、見つかる時期が早ければ早いほどがんは助かる病気と言われるようになってきています。

がんは5年再発しなければ治ったと思っていいと言われていますが、がんによっては5年経ってから再発する場合もあります。

近年は10年生存率も出ているくらい、寿命がどのくらい伸びるのかはできたがんによってかなり異なってきます。

昔に比べるとがんは治らないというわけではありません。治療が合えば、早期発見できれば、などの条件はあるものの治ることも増えてきています。

治療が進化しているおかげもあり、延命もかなり変わってきました。保険適用外の治療は高額にはなるものの、がんをピンポイントで攻撃することが出来る治療もあり、「がん=死」ではなく治療をすれば治ることも延命も、身近なものになってきています。

ただ、本人の意志での延命や治療なのかが一番重要なところになりますので、家族間で治療方針についてもしっかりと話し合っておくことが大切です。

 生存率を具体的に調べる方法

パソコンをする医者

がんはできた場所や発見された時期によってかなり異なってくるのが現状です。一概にすべてのがんが同じ生存率というわけではありません。

がんの生存率を詳しく調べる方法というものがあり、部位や臨床時期、性別などを入力してボタンを押すと自動的に計算してくれるツールがあります。

多いがん7部位に限られますが、自分自身が探しているがんがない場合でも調べることが可能です。ここで大切なのは性別によって生存率が異なるという点ですので、性別は必ず入力します。

がんと宣告されたときのステージは何なのかなどの入力が求められますので、必要な項目を入力します。

生存率は年々上がっていますが、症例数が少なかったりすると集計ができないこともあるようです。

この生存率は、全がん協加盟施設の生存率共同調査「全がん協生存率」によって具体的に調べることができます。

5年生存率に加え10年生存率まで調べることができたり、がんサバイバーの生存率を調べたりすることもできる、とても貴重なツールです。

確実に欲しい情報が得られるという保証はありませんが、がんについて知ることができるとても重要な情報源のひとつです。

診断

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5年生存率

グラフと医者

がんの5年生存率は、部位によってかなり異なります。以前までは5年生きるのが難しいと言われていたがんですが、医学が進歩したことで5年以上生存するがん患者も増えてきています。

ただ、どのがんにも共通して言えることは、発見された時期が早ければ早いほど生存率も高いという点です。

たとえば、胃がんならステージⅠで見つけられた場合、5年生存率は97%を超えます。結腸がんならステージⅠでの発見で100%の生存率とされています。

肺がんであればステージⅠなら87%、ステージⅡだとかなり低くなり48%が5年生存率とされています。

全がん協では、様々ながんの5年生存率が部位臨床病期別でグラフ化されています。

がんの治療法を決定する

診察

がんの治療は現在、外科療法に加えて化学療法、放射線療法の3つが基本となっています。それぞれの特徴がありますが、がんと診断されたとき、家族も含め医師とどのような治療を行っていくのかを決定することになります。

がんの治療は副作用が現れることも多く、苦痛との闘いを強いられることも少なくありません。しかしながら、近年は重粒子線や陽子線などピンポイントでがんに放射線を当てる治療が登場しています。

これらの治療は副作用も少なく心身への負担も軽減されることから注目されていますが、健康保険適用外となっているため、一回の治療で300万円ほどかかります。

仮にがんが治るとして、保険が効かない治療というのは家計に響くことは言うまでもありません。

治療方針の違いで家族間でいざこざが出て治療が遅れてしまう、自分が望んでいる治療が受けられないというケースも実際には多いのです。

ですから、がんになった時にはどういった治療を用いていくのか、自分はどういった治療を希望しているのかをしっかりと伝えることが大切です。

がんの治療法はどのようなものがあるのか、その点についてもしっかりと情報を収集していくようにしましょう。

がん治療の費用に関する不安

不眠で悩む女性

がんは治る病気になりつつあると言われていても、保険の適応範囲内の治療もあれば、保険が効かない治療もあります。

特に健康保険が効かない治療や薬というのは何百万とかかることも珍しくはありません。がんにとても効果の高いオプジーボという薬は、効果が高い反面、健康保険の適用外です。

しかも飲み続けなければいけない薬なので、何千万という費用が発生します。治るけど費用が高い=払えない=治療を断念せざるを得ない、という状況になってしまうことが多いのも事実です。

もちろん、健康保険の適用範囲内での治療もたくさんあります。この治療が自分に合っていれば何も保険適用外の治療を取り入れる必要はありません。

ですが、どんな治療方法があるのかを知っていないと納得のいく治療を受けることはできません。

さらに言えば、やってみて初めて治療が適応しているかどうかがわかるので、必ずしも取り入れた治療法が自分に合っているというわけでもありません。

そのため、どんな治療でも受けられるように、生命保険などを見直して治療できる部分の保障を十分にしておくことも大切なことになります。

がんになってから入れる生命保険はほぼと言っていいくらいありません。一度かかって完治したとしても二度と保険への加入はできないのが現状です。

健康なうちに保障の内容を見直してみることをおすすめします。

高額療養費制度を申請する

勉強中

一定の金額を超えて医療費が高額になった場合、あとで払い戻される制度が高額療養費制度です。

自己負担の限度額というのは年齢や所得によって設定されているので一概には言えませんが、

たとえば、標準報酬月額が28~50万円の場合、自己負担の限度額は80,100円+(総医療費-267,000円)×1%となるので、44,400円が自己負担の限度額になります。

確かに、高額療養費制度を利用すれば、自己限度額が44,400円で済むので助かります。

しかしながら、1ヶ月や2ヶ月といった短い期間であればなんとかなるかもしれませんが、がんと診断された場合、治療に時間がかかることも多く、さらに治療をしながら通院することになる可能性も否定できません。

そうなると、仕事を休んだりしなければいけない日も今まで以上に増えることになります。

収入が減った中で、がんの治療のために毎月44,400円という金額をいつまでかたるか分からない状態で払っていかなくてはいけないのです。

そう考えると、家計に響いてくる金額ではないでしょうか。高額療養費制度を申請するのはもちろんですが、貯金を切り崩さずに治療ができるようにしっかりと備えておくことも忘れないようにしましょう。

詳しくは市区町村の役所に問い合わせてみてください。

がん発症後の後悔しない主治医の選び方

ドクター

がんの治療は長期にわたります。がんの治療で一番悔いが残るのが主治医との相性と言われていることを知っているでしょうか?

がん=死という言葉がよぎる中、主治医の良し悪しでがんに対する不安や苛立ちなどは全く変わるといっても過言ではありません。

現在はがんの専門機関も増えてきており、医師の選択をすることが私たちにもできるようになっています。

セカンドオピニオンなどを積極的に受け、自分が思っている治療方法ができる医師、求めていることをしっかりと受け止めてくれて解決に努めてくれる医師を選ぶことが大切です。

多くの医師と接触し話をし、信頼のおける医師を選ぶためにも、少しでも不信感や違和感を感じたならば、別の医師を探しましょう。

主治医に確認すること

医者と患者

がんと診断されたらまず、主治医に質問をしてみることをおススメします。すべて先生にお任せという時代はもう終わりました。

治療を受けるのは自分であるということを念頭に置き、納得して治療を受けていくことが大切だからです。

主治医による検査結果の説明をされる際、どんな検査を行いどんな結果が出たのかを具体的に聞き、自分で把握できるように説明を受けてください。

そのうえで確実にがんであるとするならば、どこにできているのか範囲やステージ、治る可能性などを聞きます。

診断の結果に納得がいったら次は治療方法について確認をしていきます。医師から告げられた治療のほかに、保険の適用外であったとしても治療方法はあるのかどうかを聞いてみましょう。

治療方法を選択していく中でどのくらい副作用が出るのか、日常生活に加え仕事に支障をきたすのかどうかも確認しておくことが大切です。

がんの状態にもよりますが、入院することなく通院で治療ができるケースも増えてきています。

外来での治療の場合、仕事をしながらでも治療を行うことが可能なのかどうかも併せて確認していきましょう。

がんと診断されすぐに確認したいことが出てくるわけではありません。後日改めて話をしてくれるよう調整することも大切です。

セカンドオピニオンの利用とタイミング

検査中の女性の医者

納得のいく治療法を選べるよう、現在診察を受けている医療機関とは別の医師に意見を求めることをセカンドオピニオンと言います。

セカンドオピニオンというのは、一人の医師だけではなくもう一人の医師から意見を聞くことができるため、治療に関する視野が広がります。

病気に対する理解も深めることができ、より納得をしてがんの治療に当たることができるのです。

セカンドオピニオンを利用する際は、今現在の担当医にセカンドオピニオンを受けたいこと言う旨を伝え、準備してもらう必要が出てきます。

ですので、利用は個人でするのではなく現在の担当医も含め利用していくことになります。

セカンドオピニオンを受けるかどうかは本人の意志がすべてを握っていますが、利用するタイミングとしてはがんと診断され担当医から治療方法がある程度伝えられた時点で、ほかの医師の意見を聞き、治療法を選択していくことになるので、がんと診断されたら利用するというのが一般的です。

そしてセカンドオピニオンを受けたら現在の担当医に必ず報告をし、今後がんをどのような形で治療をしていくのか再度相談をしていくことが大切です。

セカンドオピニオンというのは担当医を変えることではなく、治療法の選択肢を広げるためのものであることを忘れないでください。

抗がん剤治療から最後まで診療してくれる医師を見つける

治療

外科療法、放射線療法、化学療法はがんの3大療法とされていますが、抗がん剤治療というのは、入院しているときだけではなく退院後も続いていきます。

抗がん剤の治療においては、定期的に通院しなければならなかったり、副作用で日常生活に支障をきたす恐れもあることから、治療を受ける患者自身の意見を尊重しながら治療をしてくれる、信頼のおける医師を探すことが大切です。

がんは長きにわたって治療を行っていくことがほとんどです。そんな中で医師との信頼関係が築けず、聞きたいことも聞けないような関係で満足のいく治療ができると思いますか?

抗がん剤の治療が一旦終わったとしても、その後もしっかりと診察を行ってくれる医師のもとがんの治療は行っていかなくてはいけないのです。

がんの名医、がんに強い医療機関など、日本においてはがんの治療を専門的に行ってくれる医師や機関が増えつつあります。

そういった意味でも、納得のいく治療を行なってもらえる医師や医療機関と巡り合える可能性も高いわけですから、最初の医師選びによってその後の治療が左右されるといっても過言ではありません。

がん発覚から入院までの流れ

MRI検査

がんだからといって、他の病気と入院までの流れが違うということはありません。

がんと診断されるまでにはいくつか検査を受けますが、検査入院は1日~3日ほどかかります。

検査の結果が出てがんと確定したら、入院が必要な場合は入院することに同意した上で、入院手続きを行うのが一般的です。

ただ、がんと発覚した際、すぐに今の医師に依頼するかどうかは、セカンドオピニオンなどを経て納得をした上で治療を行うことが増えてきているため、入院までに数日、あるいは数週間かけるケースも出てきます。

しかしながら、早急に手術が必要なケースもあるため思うように時間をかけることができない場合もあります。

がんとわかるまでにもある程度時間が必要ですし、検査も複数受けることもあります。また、病院によっては紹介状が出て違う病院へ行くよう勧められることもあります。

冷静な判断も必要となる入院までの期間というのは、自分だけではなく家族も含め、医師としっかりと話をしながら納得した治療が受けられるよう、選択肢にはどんなものがあるのかなどを確認していくようにしましょう。

治療に向けて読んでほしい本5選

開いた本

がんという病気は不安が大きく、死という文字が頭の中によぎります。2人に1人ががんになると言われている今、がんと闘っている人はたくさんいるのが現状です。

そんな中、がんと闘う人による著書などもたくさん登場していますが、自分自身も脳腫瘍を体験し克服したアメリカの医師による闘病記がつづられている「がんに効く生活」という本はおすすめです。

がんと闘っている方はもちろん、治療しても不安が消えることがない方、身近な方ががんと告知されてしまった方にもぜひ読んでもらいたい1冊となっています。

もちろんがんではなくても健康に意識が高い方にもおすすめです。

また、咽頭がんを告知された方のがん闘病記である「大病ほど情報が命を左右する。判断をするのは自分だ。」という本も読んでみてください。

がんという病気は治すという強い気持ちが大切であること、また情報が左右することもたくさんあるということが記されています。

脳腫瘍から白血病を発症しがんという病気と闘ってきた方の著書「治るという前提でがんになった」という本もおすすめです。

この本ではがんについての正しい情報を得ること、自分の意志で病院や主治医、治療法を選択すること、生きるための目標を見つけること、治療法について納得がいくまで調べることなどがんという病気を告げられたからこそ、本当に必要なことを著書に盛り込みがんと闘う方へメッセージを残しています。

外科医として活躍されていた医師自らがんになった闘病生活を綴った「余命半年、僕はこうして乗り越えた!」はがんと診断された方はもちろん家族の方にもおススメです。

冷静な判断力と正しい治療法の選択には何が必要なのかを教えてくれます。

がんでも長生き 心のメソッド」は、がん患者の7割の心を楽にしてくれる基本的なことを教えてくれます。免疫療法が注目されている中、免疫力がアップするメソッドについても詳しく書かれています。

治療に向けて役に立つサイト5選

パソコン

がんという病気と闘っていくためには、正しい情報を手に入れるということが大切です。がんにまつわる正しい情報、また信ぴょう性のない情報が混在する中、どうやって正しい情報を手に入れていけばいいのでしょうか。

がんといえば日本でも屈指の「国立がん研究センター」のがん情報というのはかなり役に立ちます。

がんという病気を告げられ何をどこから始めたらいいのかわからない、不安で何も手につかない方にもがんの相談窓口としての情報が充実していますので、がんと診断されたらまず利用したいサイトの一つとなっています。

また、中外製薬による「がん情報ガイド」も併せてのぞいてみることをおススメします。がんの基本的な知識をはじめどうやって情報を集めたらいいのかをわかりやすく解説してくれています。

がんの種類別に検索できるページがあったり、知りたい情報をすぐに調べることができます。

ファイザー製薬による「がんを学ぶ」というサイトもおススメです。がんと診断されたときにはどうしたらいいのか、社会におけるサポート、家族のサポートなどがんと診断された家族を持つ方にも役立つ情報が多数掲載されています。

NPO法人キャンサーネットジャパン」は、がんの情報をはじめがんにまつわる公開講座やイベント、がん患者をしっかりとサポートしていくプログラムがとても充実しています。

がんと診断された方が知りたいこと、知っておきたいことがわかるサイトです。

ガンという病気は治療費がかなりかかることでも知られています。「がん治療費.com」ではがんの部位や進行度によってどのくらい治療費がかかるのかを計算してくれるサイトです。

がんの治療にはいくらくらいかかるものなのか、その費用は今の生活を崩さずに賄うことができるのかをある程度把握することができるので、チェックしてみることをおススメします。

正しい情報をしっかりと手に入れ、自分はどういった治療を行っていくのか納得の治療法を見つけていきましょう。

まとめ

診断

がんの治療や療養生活を送っていく中で、大切なのは情報を集めていくことにあります。

病期や検査、治療法など知らなかったことに対して情報を入手したことで不安が軽減するということはよくあります。

また納得のいく治療をするにあたっても情報がたくさんあればあるほど判断する材料が多くなるので「正しい情報を入手する」ということがとても大切です。

だからといってむやみやたらに情報を入手すればいいというわけではありません。今何が自分にとって必要な情報なのかを考えメモなどに書き出し、頭の中をしっかりと整理しましょう。

知りたい情報、聞きたい情報を一番知っているのは医師です。一度にたくさん聞きたいのはわかりますが、何度かにわけて相談をしましょう。

冷静な判断を失わず、医師と一緒に考えてもらえる場を何回も設けてください。

がんの情報をどうやって調べたらいいのかわからないときも、がん相談支援センターもありますし、相談窓口などもあります。電話はもちろん直接会って相談員と話をすることもできます。

自分よりもがんのことをわかっている専門家の一人です。多くの人に接触をして得られた情報から自分が納得できる治療を行っていきましょう。